kihuda

ヨモ大陸の民はすべからく
「いにしえの記憶」を持つ

普段は思い出せもしない
心の奥底に刻まれたもの

 ヨードの地各門を潜り
ホーライ山麓にいる間だけ

「いにしえの記憶」を思い出す
それはたった四行の詩篇

 各国各門の傍らには木札所 「いにしえの記憶」を記録する出先

 木札に四行の詩篇を記し一枚を本人 一枚を保管する

ヨードの地を取り囲む内環を出ると
「いにしえの記憶」は心に没する


temon

■ヨモ大陸物語:超聞の予言

 

朝議はとにかく騒がしい

各人は一斉に発言する

女王はその全てを聞き分ける

女王は答えるべきに応える

 

 王具「超聞の兜」は一見鉄仮面

頭部を覆い尽くす五感を研ぎ澄ませる

 五感だけではない感覚を処理する

頭脳が同時に発言する臣たちの内容を聞き分け理解する

 

テン王家の祖 ジーコックはコクトー帝国の亜種

嘗ては「山の民」として露天掘りで鉱物採集

山を迂回して流れる川を山を削って直進させた

その川をコクトーにせき止められ農耕地に強制移住

 

その後 ポーターの助けもあり

ヨモ大陸へ脱出 フォワタ国初代王となる

戴冠式では見事な兜を具現化させた

「超秀の兜」と人民は呼んだ

 

 女王ティーモン・ティーン別名「鉄仮面王」

フォワタ国二代目王 かつてはコクトー大陸小民族

四行の詩篇はまちまち 親子による連続性もなく

淡々と何等かを叙述する膨大な歴史書の一節が如く

 

 学者は木札を集め少しずつ前後をつなげ

意味あるものへと試みるが未だ暗中の鵺

 ある日の朝議ある臣がその現状を報告した時

「我の前にて百人が読み上げよ 百回繰り返せば万となろう」

 

百を聞き分け百を理解するティーモン・ティーン女王

木札所へと赴き 万聞を行う その後に発す言葉

 「他国も同じ内容なら平和が続き他国と違うのならば戦乱の世となろう」

その後も朝議にて仮面王臣の言に応じて万聞を活かす

 

「加えて万聞を」との臣に答えて

「差が争いを生む、万聞でよい」

 「王具は四種 各王家に固有他国より配偶者を迎えれば

王家の交差により単王双王鼎王完王となろう」